福山市の道路交通
福山市の現状の道路交通状況などを見ていきたいと思います。
この中で整備や事業化・構想のある道路等をピックアップしていくので、今後解説していきたいと思います。^_^
福山市は西日本で渋滞のワーストトップを占めるくらい、トラフィックが詰まってる現状です。
それだけ交通の要所なわけで、かなり重要な位置にある街なんですが、他の市と比べて有効な道路が充分ないんですよ。
計画された道路が目白押しでワクワク!ってなもんですが、着工まで時間を要していて、やっと諸々動きだしてきたなぁという感じですかね。
現状の交通網や、今後動いていく事業、付近の市との交通がどのように連携されていくのか調べていきたいと思います!(`・ω・´)
福山市の概要
福山市とは、広島県東端にある人口46万人を抱える中核市です。
広島県でも備後地方という括りに入り、備後都市圏の中心となります。
今は広島県ですが、もともと広島は安芸国、福山は備後国と分かれていました。
人口は、中四国地方では広島市→岡山市→松山市→倉敷市→福山市と、第5位の人口を要する都市です。
福山市は北に府中市、西に尾道市、東に岡山県笠岡・井原市、南の瀬戸内海では愛媛県上島町に挟まれていますが、これらの都市が備後都市圏を形成しており、都市圏人口では約75万人と政令市並みの人口を抱えています。
特に広島県〜岡山県〜愛媛県と三県にまたがっているのが特徴的ですかね。
このように福山市は、県庁所在地でもなく、広島市や岡山市からも離れていますが、この人口や産業などが集積されている為、県庁所在地並みの扱いを受ける都市でもあります。(自動車のナンバープレートや市外局番、郵便番号などなど)
人口に加えて、大動脈の国道2号線が通っている他、山陰方面への尾道松江道や、しまなみ海道などが福山市から近い為、交通の要衝でもあります。
その為、物流の拠点化が進んでいる他、JFEスチールなど西日本有数の大規模な工業も特色で、重工業都市の側面もあります。
このようにあげればキリがないのですが、要するにかなりポテンシャルの高い都市であると考えています。
福山市を地図で見てみる
地図で確認してみましょう。
もともとは干潟が広がっていましたが、干拓を繰り返して徐々に平野部を広げていき、箕島を飲み込んでさらに東南側へと進んでいきました。
福山市といえば…やはりJFEスチールの大規模な工業地帯ですかね。
埋め立てで出来たこの刃先の様な形と、合わせるように東南へ伸びていく形が特徴的です。
福山市は平野部が大きい都市ですが、徐々に干拓して広げた町だということが分かります。
町名の「新涯」「沖野」など、昔は沖の付近であったことや、干拓してできた土地の名残が名前としても確認できます。
福山市の公共交通機関
鉄道は、山陽新幹線・山陽本線・福塩線・井原鉄道井原線が通っています。
福山駅が中心駅となり、井原鉄道井原線が神辺駅から福塩線を経由して乗り入れます。
福山市周辺の尾道市・府中市・井原市・笠岡市と東西、北部に繋がっているので広域移動面は便利ですが、南部には鉄道は通っていません。
昔は鞆鉄道の鞆鉄道線が福山駅〜鞆の浦まで繋がっていましたが、1954年に廃止されています。
市内中心部を細かく回る鉄道路線などはなく、バスも長距離路線はたくさんありますが、市内を細かく循環する路線の便数が少ないなど、公共交通機関の便は必ずしも良いとは言えません。
車移動が中心となっているので、より道路交通網が重要となってきます。
福山市の道路交通網
福山市の大動脈は、先述した東西を貫く国道2号線や山陽自動車道となります。
他の路線でいえば、主に国道182号や313号線の国道2号から岡山県・鳥取県へ向かう国道が、福山市神辺・駅家・新市と府中市を結ぶ国道486号が走っています。
広島県道で見てみると…
・244号福山港線(東福山〜JFE)【黒】
・380号線水呑手城線(入江大橋や芦田川大橋を通り水呑まで)【オレンジ】
・3号井原福山港線(岡山県道3号、井原市〜笠岡経由〜JFEや笠岡バイパス接続)【赤】
・22号福山鞆線(福山中心部付近〜水呑大橋を渡り、鞆の浦へ)【青】
・72号福山沼隈線(水呑〜沼隈)【緑】
・378号御幸松永線(大渡橋〜山手橋で曲がり、備後赤坂駅付近、旧道と併走しながら松永へ)【白】
・391号加茂福山線(福山市北部加茂〜国道486号と平面交差し、南進して石原トンネル〜大渡橋)【マゼンタ】
・463号津ノ郷山守線(国道2号〜福山SA・SIC接続路線)【紫】
・47号鞆松永線(松永〜鞆の浦まで、沼隈半島南側を結ぶ)【ベージュ】
・48号府中松永線(福山市西部松永地区〜峠を越えて府中市へ結ぶ)【濃紫】
ざっと上げてみましたが、これらが主によく使われる道路でしょうか。
中には窮屈な道もあり、拡幅工事や、車線を増やしたりと整備されている路線もあります。
福山市は広く、東西南北と各方面に延びる路線がありますが、河口からの沖積平野が南東に向かって延びる土地なので、やや中心より右側を半円の環状のように道が繋がっている道路網です。
福山市の道路網の弱点
※上記画像は全て‘‘ぶち混む‘‘ふくやまの道路事情より画像出典しています。福山市HPで深刻な道路事情などの情報が掲載されていますので、一度見てみると詳しく分かります。↓
www.city.fukuyama.hiroshima.jp
福山市の道路がかなり渋滞している状況なのですが、要するに国道2号のバイパスがないことがすべてではないだろうかと思っています。
渋滞が激しい箇所というのは、2号線の交差点や区間がワーストトップにランクインしているわけですが、バイパス路線がないから交通量が全く捌けていない訳ですねぇ。
福山市の道路が、全く整備できていない訳ではないんです。
車線が4車線以上確保されている県道や市道もあるので走りやすいんですが、国道2号が東西に走っているため、特に南北移動する際にはほとんどの道路が国道2号に合流します。
国道2号は福山市市街地では、4車線以上・区間によっては6車線確保されていますが、それでも交通量がさばき切れていない状況です。
国道2号以外でも、南側はJFEを通る県道3号~笠岡バイパスや、北側の国道313号・神辺バイパス~井原市など、東西移動する路線はいくつか候補があります。
しかし、大動脈の国道2号が圧倒的に交通量や流入・流出量が多いんです。
福山市以外の近隣の尾道市や笠岡市では、尾道バイパス・笠岡バイパスと整備ができていますが、肝心の福山市では西部の松永地区・赤坂地区のバイパス整備で止まっている現状です。
バイパスが連続していると、下道に降りずにスムーズにバイパスを走行できるのであまり混まないんですが、今の福山市はバイパスが途切れているため、市街地の国道2号に合流してパンクします。
先述した国道2号の代わりの東西移動するルートですが、国道2号から各方面に分岐していくルート以外、環状線のようなバイパスもないため、結局分岐するまでに渋滞します。
国道2号が混んでいるから、他の裏道を使おう!として、生活道路なんかも渋滞してしまい、全体的に交通がロックがかかったようになってしまいます。
交通量というのは、その都市内だけの移動だけでなく、福山市を目的地としない都市外からの流入・流出もあります。
つまり通過するだけのトラフィックですね。
例えば、広島から岡山に移動する際、下道だけで行こうとする車は、ほぼ福山市街地を通過する国道2号を利用します。
この福山市を目的地にしない移動を効率よく捌く為にも、バイパス道路は必要です。
福山市は交通の要衝なので、それだけ通過していく交通量も多く、また目的とする交通量も、工業都市である、鞆の浦など観光地がある、備後都市圏の中心地なので通勤の流入が多い、人口が多いが公共交通の便が少ない、バイパス整備が追い付いていない…
これらが合わさって、道路交通がパンクしている現状に繋がります。
今後整備・事業化が進む道路
以上のことから、バイパス道路や環状網を形成する路線を整備・事業化が進んでいます。
また別の記事でそれぞれ解説していきたいと思います(`・ω・´)
①福山道路(国道2号バイパス)
②福山西環状線(県道463号津ノ郷山守線バイパス)
③福山沼隈道路(県道72号福山沼隈線バイパス)
④福山北環状線・福山東環状線(既存の国道486号及び国道182号)
⑤その他
※市道など延伸あれば追記します。
・西深津坪生線延伸
・地吹大渡橋線延伸
まとめ
今回は福山市の道路交通などを見てみました。
福山市の重要な路線であり、同時に難点でもある国道2号。
福山市規模の都市では、まだまだ現況の交通網では不足だらけで、他の都市のように整備が急がれます。
色々とバイパスなどの事業が進まなかった理由も…まぁ用地買収などがうまくいかなったんでしょうねー…(´;ω;`)
県庁所在地並みの都市なので、もっと自専道とか、私鉄なんかも走ってて不思議じゃないんですがね〜。
まさに、おしい!広島県という感じでしょうか?
それだけポテンシャルの高い都市なので、ぜひこれからも備後の中心都市として活性化して欲しいと思っています。
出典:福山観光コンベンション協会